SSその1

「…かわいい…v」

そう、カイルがルレンさんと一緒に見ていた動物番組を見て呟いた時から、一週間…カナタの姿が2主家から消えた。

で。

「カ〜イルさーんvv」
「あ、カナタ…」

妙にボロボロどろどろになったカナタが、にこにこと大きなカバンを抱えてカイルの元へと寄ってきた。

「ちょっとぷち旅行行ってたんですけどvカイルさんにお土産ですーv」
「え??」
「やーvちょっと手こずったんですけど、なんとかなりましたーv」

ごそごそとカナタがカバンのファスナーを開けると…

にゅ。

と、イタチのような小さな顔が、カバンの中からにょろりと出た。

「かっ…可愛い…!」

それは、ちょうどカイルが一週間前ルレンさんと一緒になって可愛いと騒いだ、カワウソの姿によく似ていた。
90cmくらいの体躯をカナタは無造作に引き出すと、びろーんとばかりに両手で掴んで掲げる。
触り心地はふわふわのサラサラで、とても気持ちが良い。

「どうしたの、この子??」

メロメロになりそうな様子でカイルが尋ねた所…

「獲ってきました〜vニホンカワウソですーvvコレが、なかなか見つからなくって…」
「返して来て!返して来て!!返して来てッ!!!!;」

 

※ニホンカワウソ…REDBOOKに載る、ほぼ絶滅確定生物。

 

少年の愛は深くて重い…。

 

 

SSその2


通常帰宅
カナタ’S財布→所持金2000円也


服の汚れ(小)
カナタ’S財布→所持金4000円也


服の汚れ(大)
カナタ’S財布→所持金7000円也


負傷(かすり傷)
カナタ’S財布→所持金12000円



「…カナタお前、怪我してくる度に財布の中身増えてない?」
「…気のせいですよ…♪」


注:カツアゲは犯罪です

 

 

SSその3


男子高校生。たまには、喧嘩をする事だってある。
―――特にカナタは、なんだかんだで喧嘩が多い。

「わ〜♪カイルさん〜☆今日は絡んで来た不良に勝ちました〜♪」
「カナタ!!;血が出てる!!;」

しかし、生傷が絶えず、割とカイルに心配をかけていたり…。



「カナタって…喧嘩強いの?;」
「…強いってゆーか、強くならざるを得なかったって言いますか〜;」
「?」
デート場所である川原でカイルに絆創膏等を貼ってもらいつつ、少年は難しい顔で口を開く。
「―――毎日毎晩ハズミさんとリクさんと喧嘩して、ユイさんからまとめて蹴たぐり倒されてりゃーそりゃーもう喧嘩も強くなったりならなかったり…(ぶつぶつぶつ…>汗)」
「カナタ!しっかりして!;」

どこ見て喋ってるの!?;とカイルの声が響く…。
割と平和な夕暮れ時…。


SSその4


マクドール家にもゴミ出しはある。
当番は特に決まっていないが、早めに出かける人が出しに行くのだ。
そして、今日はカイルがゴミ袋を手に持って出かけている。

「――よいしょ…」
「カイルさーん♪おはようございます!ゴミ出すの手伝いますね♪」
「え??;あ、おはよう??ありがとう???;」

にゅっと現れた少年の姿に、カイルは混乱した。しかもその混乱に付け込んで、カナタはサクッとゴミ袋を一緒に持っている。手と手とが触れる絶妙な位置だ…。

「……………あれ?カナタ、こんなに朝早かった…?」
「あはは〜♪今日は何となくですよー☆(笑)」


ストーカー疑惑深まる…。

 

 

SSその5


2主家のアルバムを見てみたり…。


「コレが僕らが幼稚園くらいの時の写真です〜vこの頃、ユイさんお兄ちゃん子でアオイさんの後ろについて回ってたんですよ〜♪(笑)」
「へぇ…」

カナタの言葉に微笑ましそうに頷くカイル。

「後、コレが僕ら5人のちみっこ時代の写真です♪今見てみると、この頃より大分成長を…」
「あv今とあまり変わらないね…」

―――え?カイルさんには僕がどう見えてるんですか?

(一応褒めているカイルさん…)